東急東横線 祐天寺駅東口より
徒歩5分の小児科です
医院名 |
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祐天寺おひさまこどもクリニック |
診療科目 |
小児科
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院長 |
吉田 雅樹 |
住所 |
〒153-0052 東京都目黒区祐天寺2-7-23 ラポルト祐天寺201(エレベーター有) |
電話番号 |
TEL.03-3716-0130 |
診療時間 |
月曜日
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感染性胃腸炎とは、細菌やウイルスに感染して起こる胃腸炎で、原因別に「細菌性胃腸炎」と「ウイルス性胃腸炎」に分けられます。細菌性胃腸炎は “サルモネラ菌”やO-157に代表される“病原性大腸菌”などが原因で、一方、ウイルス性胃腸炎は、“ロタ”や“ノロ”などのウイルスによって発症します。いずれも主な症状は下痢、おう吐、腹痛、発熱などです。
乳児にもっとも多くみられる胃腸炎はロタウイルス胃腸炎で、生後3か月過ぎからみられます。ロタウイルス胃腸炎は年齢に関係なく発症するノロウイルス胃腸炎と違い、患者のほとんどが乳幼児のため、ノロウイルス胃腸炎よりも患者数も少なく流行期も短いのですが、小児重症胃腸炎の原因として第1位を占めるほど重症になりやすいのがロタウイルス胃腸炎の特徴です。大人は免疫ができているので、感染しても重症化しませんが、乳幼児が胃腸炎で入院した場合、その約半数がロタウイルスによるものと言われています。
ロタウイルス胃腸炎の症状は、突然の激しいおう吐と米のとぎ汁のような水様性の下痢を繰り返すのが特徴的で、発熱を伴うこともあります。さらに、下痢やおう吐のため脱水が進行したり、けいれんや意識障害がみられたりした場合、入院が必要になることもあります。また、ロタウイルスは脳炎・脳症の原因の第3位で、脳炎・脳症になると後遺症が残ることもあります。早めにワクチンを接種して、予防することがとても重要です。
ロタウイルスワクチンは、ロタウイルスの病原性を弱めてつくられた経口生ワクチンで、甘いシロップ状に仕上げてあります。ワクチンは、チューブ式の小さな容器に1回分が入っていて、それを赤ちゃんに飲ませて接種します。
ワクチンを接種すると、赤ちゃんのおなかの中でロタウイルスに対する免疫がつくられます。そのため、ロタウイルスに感染しても胃腸炎を発症しないこと、または発症しても点滴や入院が必要になるほどの重症化をほとんど抑えられることが、国内外の臨床試験などで確かめられています。
一方、安全性について心配な方が多いかもしれません。このワクチンも他のワクチンと同様に、接種後に何らかの副反応が現れることがまれにあります。また、体質や体調によっては接種できない場合もあります。しかしワクチンを受けないでその病気にかかる確率のほうがはるかに高いことから、WHO(世界保健機関)では、ワクチンによるロタウイルス胃腸炎の予防を奨励しています。すでに海外で多くの赤ちゃんが接種し、また、日本でもその効果と安全性が確かめられたことから、2011年11月より接種が可能になり、2020年10月からは定期接種化されました。
国内外でのロタウイルスワクチン発売後の調査から、接種後に腸重積症のリスクが少し増加する可能性があるとされています。接種回にかかわらず接種後(特に1週間)は腸重積症の症状に注意が必要です。この点につきましては、接種前に詳しくご説明させていただきます。
接種後1週間以内に以下のような症状が見られた場合には、すぐに受診が必要です。