東急東横線 祐天寺駅東口より
徒歩5分の小児科です
医院名 |
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祐天寺おひさまこどもクリニック |
診療科目 |
小児科
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院長 |
吉田 雅樹 |
住所 |
〒153-0052 東京都目黒区祐天寺2-7-23 ラポルト祐天寺201(エレベーター有) |
電話番号 |
TEL.03-3716-0130 |
診療時間 |
月・火・木・金曜日
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おたふくかぜとは、ムンプスウイルスによって起こる感染症で、「ムンプス」または「流行性耳下腺炎」とも呼ばれます。感染した人の唾液に含まれるウイルスが、せきやくしゃみなどで飛び散ることで感染し、発症するまでに2~3週間の潜伏期間があります。
主な症状は、耳の下の腫れと痛みで、発熱や頭痛、倦怠感などを伴うこともあります。通常、腫れや発熱は1週間ぐらいで治まりますが、合併症として、無菌性髄膜炎や難聴、脳炎、睾丸炎、卵巣炎、膵炎などを起こすことがあります。特に難聴に関しては有効な治療法がないため、そうならないためにも予防が何より重要です。ムンプスウイルスに感染しても、約30%は症状が表に現れない「不顕性感染」を起こします。不顕性感染の人は唾液などにはウイルスが含まれているので、症状が出なくても他人にうつす可能性があります。
おたふくかぜは子どもに多い病気ですが、大人も感染することがあります。大人になってから感染すると、睾丸炎や卵巣炎などの合併症が起こりやすいほか、それに伴う後遺症も重くなります。合併症を起こした場合は入院となることが多く、睾丸炎になった場合、まれにですが不妊の原因になることもあります。
おたふくかぜワクチンは、ムンプスウイルスの病原性を弱めてつくられた生ワクチンで、皮下に注射します。生後12か月を過ぎたら接種することができ、ワクチンによる予防率は79~90%といわれています。
保育園や幼稚園など、集団生活に入ると感染のリスクが高くなるため、それより前に接種することが望ましいでしょう。また、予防効果を確実にするために、日本小児科学会では、小学校入学前の1年間にもう1回追加接種することを推奨しています。
おたふくかぜワクチンは世界各国で積極的に接種されていて、2009年の時点では118か国で定期接種化されています。ところが、日本では任意接種とされており、ワクチン接種率は約30%です。おたふくかぜの流行を繰り返している国は、エジプト、リビア以外のアフリカ諸国と東アジアの一部の地域のみですが、ワクチン接種率が上がらない日本では今でも4年に一度ぐらいの間隔で全国的な流行を繰り返しています。
接種後は、注射をした部位が腫れたり、赤くなったりすることがありますが、ほとんどは数日以内に自然に治まります。また、接種後2~3週間のうちに、発熱や耳の下の腫れなど、軽いおたふくかぜのような症状が起こることがありますが、こちらも通常は数日で治ります。まれにですが、無菌性髄膜炎を起こすことがあり、その場合は入院治療が必要になります。しかし、ほとんどの場合は経過が良く、後遺症が残ることもありません。1歳を過ぎたらなるべく早く接種することをおすすめします。